総務課の渡邉です。
先月の事になりますが、家族で黒部ダムに行って来ました。
以前から行ってみたいと思っていたのですが、移動距離と天候、放水時期という問題があり、なかなかタイミングが取れなかったのですが、今回ようやく実現したという感じです。
黒部ダムは富山県東部の長野県境近く鎮座しており、移動に結構時間がかかるものと思っておりましたが、電車とバスを乗り継ぎまして3~4時間ほどで到着出来ました。
<扇沢駅から発車する電気バスの待合所>
<電気バス到着>※地下トンネルを移動します
黒部ダムに到着しましたが、これから長い階段が待ち受けておりました。
詳しい段数は不明ですが、途中休憩所もありましたので、結構な難所?かも知れません。
長い階段を抜けて地上に出ると、そこは見渡す限り山、山、山・・・
見下ろす先には、黒部湖の隣に鎮座されている『黒部ダム』不思議な存在感があります。
※小さな点々が人間です
人工物と自然とのコラボレーション
まるで、特撮映画に出てくる秘密基地のよう・・・
黒部ダムを間近で見ようと斜面を下らなければならないのですが、
階段&手すり(1)
階段&手すり(2)
階段&手すり(3)
とにかく階段を下ります。(つまり帰りは階段を上がることになる訳です)
間近で見るとこの迫力!!
6月下旬から10月中旬頃までダム湖の水を放流する「観光放水」が行われておりまして、ダム展望台、放水観覧ステージ、新展望広場の各所から見学することができます。
橋の上からダムの放水口を見下ろすと、下から吹き上げてくる強い風と水しぶきが、私の長めの前髪を後方に追いやります。
帽子を被っている方は注意が必要なレベルの風圧です。
目を凝らすと、
そこには・・・鮮やかなレインボー!!
偶然なのですが、虹が現れていました。
まだまだ日差しが強く屋内で
お昼は、レストランが満席だったので売店で済ませました。
デザード
カツサンドと〇〇まん
今回は台風の接近もありましたが、幸運にも天候に恵まれまして、綺麗な青空の下で黒部ダムを満喫することが出来ました。
ダムを観て何が面白いのか?という意見も多々あるかとは思いますが、
黒部ダムの建設の経緯などを知れば、人の力の凄さを目の前で直に感じることが出来るかと思います。
そもそも黒部ダムですが、第二次世界大戦後の復興期に当時の関西地方は深刻な電力不足による多くの社会問題を抱えておりましたが、その打開策として建設されました。
1956年(昭和31年)着工当時、「電力開発は1万kW生むごとに死者が1人出る」と言われていたようですが、完成時、25万kWを生み出した黒部ダムの建設工事で171人の殉職者を出しております。人が行くこと自体が当時命がけだった秘境の黒部峡谷でのダム建設の困難さが伺えます。
また当時、黒部峡谷のダム建設現場では「黒部にケガはない」と言われていたそうです。しかしその言葉の意味は、工事での労働災害が無いという意味ではなく、「落ちたらケガでは済まない」という意味であり、工事のミスは即死を意味していました。
新展望広場特設会場内では、石原裕次郎記念館から移設された映画「黒部の太陽」のトンネルセットのレプリカを展示しており、ダム建設に関する映像やパネルを見ることができます。
こちらの映像を観ると、当時の作業員の方々が現在では想像できないような環境の中で作業に従事していたかが伝わってきます。
私も当時の工事現場の映像を観て確信しました。
黒部ダムは当時の人達が起こした奇跡のひとつだったということを
そして、過去の人達の努力が現在の私達の暮らしを支えているように、
現在を生きる私達も未来の世代の為に、何か残していかなくてはならないと・・・